中国語でドラマを見よう!

 

杭州(中国)に住んでいても、日本のテレビを見ることができる方は多いと思います。

 日本のテレビを見るのはいい気分転換になりますが、中国語の世界に早く慣れたい・リアルな中国語を学びたい方にお薦めなのは、中国語のドラマや映画。古いものから最近テレビ放映されたものまで、驚く早さでインターネット上で配信されています。

もちろんお薦めは、字幕:简体字、音声:普通語 のバージョンですが、広東語で放映されたものを普通語で、日本のドラマを中国語の字幕付きで見ることができたりと、バリエーションも豊富。

特にドラマは、その時代時代の流行や文化、考え方はもちろん、北方・南方での言い回しの違い、発音の違いが出ていて、とても勉強になりますよ(ドラマの制作会社がどこかによって、差が出るようです)

日本からはつながりにくい・つながらないなどの問題も、一部ではあるようですが、杭州(中国)に済んでいるメリットを最大限に生かして、街でも家の中でも中国語の世界にどっぷりハマって中国語をマスターしましょう。

★ 代表的な映像配信サイト ★
1.  优酷   http://www.youku.com/
2. 土豆   http://www.tudou.com/
3. 搜狐   http://tv.sohu.com/
4. 乐视网  http://tv.letv.com/

★ ドラマのお薦め ★
いくつか見たドラマを紹介したいと思います。個人的な意見となりますので、参考程度のとどめていただけたら幸いです。

  1. 蜗居

とある夫婦がマイホームを手に入れる過程をリアルに描いたドラマ。
不動産価格に苦しむ中国人の現実や、その過程にある様々な生活・生き方…数年前のドラマですが、今の中国がリアルに理解できます。
このドラマで「えっ? 中国にもこんな男女関係があるの?」とちょっと驚き。 これをテレビでやっていたのも、世情の裏返しかもしれません。
男と女の二種類だけしかいない世の中です。驚くことではないのですが、雑誌やネットの情報のみならずドラマでもこういった内容を扱っていたとは…

  2. 时尚王国(ファッション王国)

ハリウッド映画・プラダを着た悪魔のリメイク(!)判ドラマです^^ 登場人物の中国語がとても聞き取りやすく、話し方も独特な役者さんも多いですが雑誌社での会話が多く、仕事上にも役立つ気がします。
嫌がらせ・妬み・夢… いろいろな面が出てくるので、本では勉強できないことが学べます。
ただ、少々個性的な役が多いので好き嫌いが出るかもしれません。 また、このドラマを見ていると、広告の使いかたがうまいな~と感心してしまいます。
日本のドラマではここまでドラマに広告色がないのですが、車やファッションを見ていると、このドラマの中でうまく中国市場に向けてイメージ展開をしている企業があるな…と、ビジネス目線で楽しむこともできました。

 3. 一一向前冲

中国ラジオ局が舞台のドラマ。 恋愛あり・ライフスタイルあり・仕事あり…と、働く中国人のライフスタイルと恋愛がなんとなく理解できる、中国でも視聴率が高かったドラマです。
いい人だな~という役柄が多いせいか、ドラマでありながら、結構あるあるってうなずける部分もあります。
ごくごく普通の見た目の方が多いのも、うなずける原因かも。
このドラマの中に出てくるラジオ局名(999)、オフィスのエレベーターに乗ったときに「9、9、9层按一下谢谢!」と言われて、思わず「周一一(主人公の名前)在吗?」と言ってしまったら、エレベータ内大爆笑になってしまった…というハプニングがありました。

 4. 夏家三千金

なんと全80話!
これを1本見るだけで相当なボリュームになるのですが、日本人から見るとありえない母親がでてきたり、何でそんなに…という人物満載・日本の80年代のドラマのようなドロドロぶりに、半分見たあたりからかなり自分に重い空気がたまってくるのがわかります。
しかしながら、ドラマということを差し引いても、中国人同士の人とのつきあい方・距離感などを垣間見ることもできるし、中国語も聞き取りやすくボリュームもあるので、とにかく中国語のドラマを! という方にはお薦めできます。

 5. 金婚

中国を知るためにどんなドラマや映画がお薦め? と中国の方に聞いたときに、「蜗居」とともに教えていただきました。
約50年前から話が始まり、淡々と1時間(1回)のドラマが約1年分となっています。 大きな事件というよりは、どこの家庭にもありそうな小さな話が積み重なって進んでいくので落ち着いた感じですが、中国の近現代がこのドラマで描かれているので、時代的な背景と、今の20・30代の方がどういった時代で育ってきたのかなど、理解を深めることができると感じました。
まだ1度しか見ていないのですが、文化背景と大きなくくりで中国の方の考え方など、仕事で中国の方と接したり、管理をする立場にある方には非常に参考になると思います。

 6. 艰难爱情

題名で何となくわかるとおり、愛とは何だと考えるような内容のドラマです。
内容のわりにはドロドロしておらず、そこそこきれいな方(男女ともに)が出演しているし、人を思いやる言葉・愛を表現する言葉などが満載。
主人公の男優さんの役柄で、仕事中の部下に対する態度は、仕事上役立つこと間違いなし! 人をやる気にさせるヒントが見つかるはずです。
中国語が必須な恋をしている人、部下を持つ役職の方にお薦めです。

 7.  张小五的春天

ドタバタ物に見えるかもしれません。泥くさいドラマ…に見えるかもしれません。
主人公女性が奮闘している姿に好き嫌いはでるかもしれません(実際F.は得意ではないです) でも、中国の方の人情や、一途さ、情熱…そういった暖かくて忘れかけそうなものを感じさせてくれるドラマです。
また”仕事”の現場で、こんなにも社員(仲間)を思ってくれる老板がドラマになって、それなりに支持を受けたってことは、一般的に言われている中国の方の仕事に対する考え方も、もしかしてあてはまらないのかも…と、考えさせられます。
こういったことって、国を問わず通じるものなんだな…と妙に納得。 登場する男性が、アメリカで育った設定になっているので、外国人が話す中国語っぽい話し方なのも逆にわかりやすくてよかったです。

 8. 李春天的春天

张小五的春天と「春天」つながりで、友人に薦められて見たドラマです。
ちょっと南の人だなぁ~って感じる見た目の男性が出てくるのですが、この男性が早口で最初は結構苦労します! が、彼の言い回しはユーモアもあるし、「big 的」のような決して教科書には出てこない言葉を使ったりして、非常に勉強になりました。
また、未婚女性の風あたりの強さ・本人の心理なども描かれていて、中国語はもちろんのこと、文化や現代人の考え方などを知りたい方にお薦めです。

 9. 家的N次方

何だか、腹ただしい人が多く登場するのですが、ある意味80后・90后の世の中一般で言われている特徴を、うまく表現しているなと思えるドラマです。
年代別に表すのは基本的に嫌いですが(日本でも、ゆとり教育世代・新人類・平成生まれ…など、いろいろな呼び方や特徴がありますね)、世の中で言われていることの意味をしっかりと理解する…という目線で見ると、面白いドラマです。
やっぱり中国の方は家族を大事にし、友情を大切にし…という、人とのつながりが本当に強いんだということを、嫌というほど認識できます。 

まだまだ、新しいドラマもしっかり見つつ、何度も同じドラマも見ています。
映画やドラマのDVDは、夜市(吴山夜市・新市街夜市・大关夜市・天城路夜市)などでも売っている場合がありますので、行かれた時はあわせてチェックしてみてくださいね。