中国最高級の緑茶産地★杭州

 
現在、日本人の間に中国茶愛好家は多い。中国茶といえば烏龍茶を思い浮かべる時代は古いものとなり、今では中国で一番生産量が多いのは緑茶であることは広く知られるところとなった。その中国緑茶でも最高品質のものが杭外に産する能弁茶である。龍井茶は昼夜の温度差が大きく湿度の高い土地に産するため、茶菓の品質が大変良いことで知られる。清の時代には皇帝が何度も足を運ぶほどの気に入りようで、乾隆帝は訪れた時に自ら18本のお茶の木を植えたほど。このお茶の木は「獅子山の十八茶本」または「御茶」と呼ばれ、大切にされてきた。 龍井茶は定められた茶園のものでなければ名乗ることは許されない。さらに、4月5日頃、二十四節気の清明の前に摘み取られた茶菓は「明前」と呼ばれ最高級品とされている。最高級品といっても日本国内で買うよりはりーズナブル。中国茶愛好家なら、一度は清明節の頃に明前のお茶を味わいに行ってみたいものである。

 

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龍井茶(ロンジン茶)とは

浙江省はお茶の産地である。とりわけ杭州は「龍井茶」と呼ばれる最高級の緑茶を産する土地として知られている。日本で中国茶といえば真つ先に烏龍茶が連想されるが、実は中国でも一番多く飲まれているのは日本同様、緑茶である 

龍井茶の産地 

龍井茶とは中国緑茶の一つのブランドである。従って龍井茶と呼んで良いお茶の産地は厳しく限定される。同じズワイガニでも越前で水揚げされた力二しか越前ガニと呼べないように、龍井茶は「獅子山峰」 「龍井」 「梅家塢」の、3つの地区で生産されたものしか「龍井茶」を名乗ってはいけないことになっている。ぜひ、産地まで足を運んで本物の龍井茶を飲み比べてみたい。茶館があるのは街中だけではなく、各産地にも茶館があり、さらには茶農家でも、その家で丹精されたお茶を味わうことができる。 

茶摘み体験もできる龍井茶 

龍井茶は、茶摘みの季節に産地を訪れれば茶摘み体験をすることもできる。季節は限られているので事前にチェックできるとよい。一番早いのは二十四節気の清明前で、この時期に摘まれたお茶は「明前」と称される最高級品だ。春分の日前後から清明(4月5日頃)までである。新芽なので葉が小さく、「蓮芯」とも呼ばれる。次が穀雨(4月20日頃)頃までの「雨前」。次は三番茶となり、立夏(5月5日頃)頃。最後が四番茶で、これが芒種(6月6日頃)頃である。二十四節気については年によって日付の変動があるので暦やインターネットなどで確認しておくとよいが、月が進むにつれてお茶の等級は下がるので、可能であれば早めの時期に訪れてグレードの高い新茶を味わいたい。残念ながら明前の時期を逃してしまっても、産地や茶菓専門店にはまだ残っているかもしれないので、諦めずに聞いてみよう。 

龍井茶について知る 

茶館で味わい、茶摘み体験などもできる龍井茶だが、さらに知識を深めたいなら中国唯一の中国茶菓博物館を訪れてみるのもよいだろう。中国茶の歴史から栽培法、道具、作法に至るまで詳細な展示があり、茶芸を学ぶこともできる。龍井にあるので茶農家の帰りに寄るのも一興。杭州で龍井茶の逼蓄を深めれば、お金では買えない貴重なお土産となることは間違いない。 

龍井茶を買う 

杭州を訪れたらぜひ買い求めたい龍井茶。これはグレードの低い品物を避けるため土産物店より、きちんとした茶葉専門店で買うことをおすすめしたい。茶農家で気に入った茶菓を分けてもらうことも可能である。いずれも試飲できるものはできるだけ試し、好みの昧と香りのものを探してみたい。